愛する故人との再会(5) 先立った親との会話(3)
【お前の生き方は正しい】
会いたい人に会えるとは限らないと言っても、目の前に現れてくれるのが、被験者が会いたいと思っている故人であることが多いのは確かです。どうぞ、ご安心
下さい。
例えば、心臓発作で夫を亡くした女性は、被験者になった時のことを、このように証言しています。
「その時、ふいに主人の存在を感じました。姿は見えませんでしたが、私のすぐ側に立っているのが判りました。
それから主人の声が聞こえ、
『自信を持つんだ、お前の生き方は正しいし、子供たちの育て方もそれでいい』
と言ってくれました。
その後、鏡の中に、二人で過ごした人生の様々な場面が映り始めました。
私たちはその映像を見ながら、それらの場面を二人で再体験したのです。
例えば、私が主人に付き沿われて子供を産んだ時の、蚕室の様子も見えました。
あの時は、付き添ってくれた主人に大変感謝したものですが、その体験を二人で味わい
直していたのです。
二人でしたことが、他にも沢山映し出されて、私は、主人と暮らしていた頃と同じ位、幸せな気持ちになりました。
主人は、私の苦労に同情してくれました。
でも、『今は頑張らなくちゃいけないよ、辛いことばかりだと思わないようにね』とも言って
くれました。
あの時は、本当に幸せを感じました。主人を抱きしめたかったですが、もちろん、それは
できません。
それでも、助けが必要な時には、いつでもそばにいてくれることが判って、とても嬉しく思いました」
これらのように、 「あの体験は想像ではありません。何から何まで現実です」 と三〇〇人以上の被験者たちが語るのを受けて、ムーディ博士はその実験施設を「精神の劇場」と命名しています。
ちなみに、ギリシア時代と同じこの方法が、鏡を用いるのは興味深いことです。
もちろん、鏡そのものに、神秘的な力がある訳ではありません。
鏡を覗き込むことによって、人間が非日常的な意識状態になりやすいということ、或いは
自己催眠をかけた状態になりやすいということなのですが、例えば日本でも、神社の
ご神体が鏡であったり、多くの神社の奥には鏡が祭ってあります。
昔から、何故か鏡は、神に通じる神聖なものであったり、貴重なものとして扱われて
きました。
このような一致は、全くの偶然なのでしょうか。もしかすると、昔の人々は、鏡
(のようなもの)を覗き込んで瞑想することによって、何故か「目に見えない存在」と
コミュニケーションを行うことができる事実を、経験的に知っていたのかも
しれません。
だからこそ、鏡が神聖なものとして奉られたのではないか、という推測もできるのです。
飯田史彦 研究室へ ようこそ!(福島大学経済経営学類 教授)
(最後までお読み頂き、大変ありがとうございました。)
【あとがき】
(問題)
神社に祭ってある鏡を覗き込みますと、そこに何が見えるのでしょうか?
………
………
(答え)
自分自身です〜!。
結局、神は自分自身の中に宿っているぞ、ということを言っているのだそうです。
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