愛する故人との再会(4) 先立った親との会話(2)
ムーディ博士自身も、この部屋に入って、自分が実験台となっています。
その時の驚くべき体験を、博士自身が次のように回想しています。
ムーディ博士は、この時、亡くなっていた「母方のおばあさん」に会いたい、と強く念じながら椅子に座りました。
「この体験は、本人にとってはまさに筆舌につくしがたいもので、言葉で説明するのは
難しく、不可能である。
私が部屋で一人座っていると、いきなり、女の人が入ってきた。
顔を見た瞬間、身近な人だな、という気がしたが、何しろ突然のことだったので、気を取り直してきちんと挨拶するまでに、時間がかかってしまった。
1分と経たないうちに、それが、数年前に亡くなった、父方のおばあさんであることに
気付いた(注:ムーディ博士が会いたいと願望していたのは母方のおばあさんである)。
私は思わず両手をあげて、『おばあちゃん!』と叫んだ。
彼女はとても優しく愛情あふれる口調で、私の祖母であることを認め、私が子供の頃に
彼女だけが使っていた愛称で呼びかけてきた。
最初すぐにおばあさんだとわからなかったのは、死んだ時よりもずっと若く見えたからだ。ここで強調したいのは、その対面が、ごく自然なものだったということだ。
他の被験者が故人と面会した時もそうだが、この体験は、不気味でも奇妙でもなかった。
目の前にいるのは死んだ人のはずなのに、話していて、それがちっとも気にならなかった。
私とおばあちゃんは、私の子供時代の出来事など、昔の話をした。
彼女は、私自身が忘れていたことまで口にしたし、私の家庭の問題で、当人以外は私も
知らないようなことまでも教えてくれた。
関係者がまだ生きているので、その時に聞いたことは、自分の胸にだけ納めてある。
殆どは実際に言葉を発して会話をしたが、おばあちゃんの考えていることが瞬時に判ったこともあり、彼女の方もそうらしかった。
面会している間、おばあちゃんが幽霊のように透明に見えた瞬間は一度もなく、
彼女は完全に実体があるように見えた。
外見的には普通の人と何も変わりがなかったが、光のようなものに包まれているというか、彼女の廻りだけが違った空間のように感じた。
そして、何故か身体には触らせてもらえなかった。
二、三回、手を伸ばして彼女を抱しめようとしたが、その度に、おばあさんは両手をあげて制止した。
触られるのはどうしても嫌のようなので、私も無理強いはしなかった。
私たちが会っていた時間が、時計の上でどの位になるかは、判らない。
二人の間でやり取りされた思考や感情の量からすれば、ほぼ二時間位という感じだが、
現実の時間でいえば、もっと短かったのではないだろうか。
また会えることを確かめあってから、私は部屋を出た」
これが、ムーディ博士自身の証言です。ムーディ博士は、「母方のおばあさんに会いたい」と願っていたのにも拘らず、実際に現れたのは、父方のおばあちゃんでした。
それは、おばあちゃんの側に、ムーディ博士にどうしても伝えたいことがあったためです。
このように、自分が会いたいと願っている人とは別の故人が現れることや、被験者自身が知らない情報を故人から教わることが、実験では少なくありませんでした。 この結果は、現れた故人が、被験者の「あの人に会いたい」という願望の投影(脳のいたずら)ではなく、実際にそこに故人の意識体がいたことを示しています。 会いたい人に会えるとは限らないと言っても、目の前に現れてくれるのが、被験者が会いたいと思っている故人であることが多いのは確かです。
どうぞ、ご安心下さい。
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