退行催眠の方法(2)

退行催眠のはじまりは、1980年代にアルベール・ド・ロシャが 行なった、催眠を用いて
被験者たちに過去の人生を思い出させる研究で したが、被験者たちの信頼できそうな証言があったにもかかわらず、その 人生が実際にあったものかどうかを証明する方法が
なかったために、 アルベール・ド・ロシャは暗中模索のの状態に陥ってしまいました。


しかし、20世紀の中頃になると、アレクサンダー・キャノン博士に よって、再び、退行催眠を用いた科学的研究がはじめられました。


1300人以上の被験者を、紀元前何千年という昔の記憶にまで退行させ ることに成功したキャノン博士は、すでに1950年の段階で、このよう に結論づけています。


「何年もの間、生まれ変わり仮説は私にとって悪夢 であり、それを否定しようと、
できる限りのことを行った。

トランス状態で語られる光景はたわごとではないかと、被験者たちと議論さえした。

あれから年月を経たが、どの被験者も信じていることがまちまちなのにも拘らず、
次から次へと私に同じ様な話をするのである。

現在までに1000件を遥かに超える事例を調査して、私は生まれ変わりの存在を
認めないわけにはいかなくなった。」


人間の心には、本人が自分で意識することのできない、無意識の領域があります。

そして、何らかの原因で負った心の傷(トラウマ)が、おさえつけられたままで
無意識の領域に蓄えられ、「神経症の症状」という「隠れ蓑」を被って表面に現れます。


これまでの精神分析では、自由連想法や夢分析などによって、無意識の領域に蓄えられた幼児体験を探って治療に役立ててきかしたが、過去生療法ではこれを一歩進め、催眠を用いて、過去の人生にまで遡らせながら原因を探るというわけです。


キャノン博士は、1970年代から80年代にかけて、催眠の技法を 用いて、何千人もの恐怖症患者を治療しました。

これが「過去生療法」として知られるようになり、臨床心理学者のイーディス・フィオレ博士によって、「もしも、誰かの恐怖症が、過去の出来事を思い出すことにより、すぐに、そして永久的に治ってしまったら、その出来事が実際起きたに違いないと考えるのが理に適っている」と支持されたように、「生まれ変わり仮説」の信憑性が、ほかの研究者たちからも認められていったのです。


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    生まれ変わっている可能性があるということが判ってきたのは、 この二十年
    くらいの間に、「退行催眠」という精神医学の治療法が発達して きたからです。


    深い催眠状態で自分の過去を次々と思い出している最中でも、被験者は 医師の質問
    に答え、ふだんの言葉でしゃべり、思い出していることがらの 場所や時代を知ることが
    できます。


  • 退行催眠の方法(2)

    「何年もの間、生まれ変わり仮説は私にとって悪夢 であり、それを否定しよう
    と、できる限りのことを行った。

    トランス状態で語られる光景はたわごとではないかと、被験者たちと議論さえした。

    あれから年月を経たが、どの被験者も信じていることがまちまちなのにも
    拘らず、次から次へと私に同じ様な話をするのである。

    現在までに1000件を遥かに超える事例を調査して、私は生まれ変わりの
    存在を認めないわけにはいかなくなった。」