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2007年04月05日

特定調停のケーススタディ

特定調停は2,000年2月から始まった制度で、このままでは支払いができなく
なる可能性のある人に対して、生活の立て直しなどを目的とするもので、今後
どうやったら返済を続けていくことができるのか、簡易裁判所を介して、債権者と
話し合う解決方法です。

特定調停は、「裁判所が選ぶ調停委員(仲裁してくれる人)が債務者と債権者と
の言い分を聞きながら、債務の返済について和解の話し合いを進めていく」こと
になります。つまり、簡単に言えば、特定調停は裁判所を利用した任意整理
であると言えるでしょう。

裁判所は、専門的な知識経験を有する調停委員を指定します。

債務整理方法の中で、唯一、弁護士・司法書士に依頼しなくても債務整理を行え
るので、特定調停の申し立て費用は掛かりますが、費用は安くすませることが
できます。

以下特定調停で解決した事例についてご紹介しましょう。

□ケーススタディ(特定調停)□

Yさんは、アパレル系の専門学校卒業と同時に実家を離れ、大好きな洋服に関る
仕事をしたいと、大手紳士服のチェーン店に就職し頑張ってきました。向上心と
努力の甲斐もあって職場で認められ、早くに副店長までなりました。しかし、
職場では頼られる存在になる一方、出費も嵩み出しました。

責任感の強さもあって、店長が不在で売上げの悪い日などは、自分で洋服を
買って、店の売上げの足しにしたり、仕事仲間との飲み会の付き合いなどの
出費が、自分の使える金以上に増え、クレジットカード会社のキャッシングを
使うようになりました。

仕事に情熱を注いでいる自分も好きで、俺はやっている、仕事の責任を果たして
いるという満足感もあり、借り続けるのは良くないと思いながらも、その金額を
増やし続け、キャッシングでは賄い切れなくなり返済するために4年ほど前から
消費者金融からも借入れを始めてしまいました。

今では、借りて返済している自転車操業の状態で、今度の返済は何処から金を
借りればいいのか、そればかりを考える毎日になりました。

「このままでは返済はもちろん、生活もできない、新たに借りず少しでも返済
したい。今迄の自分の甘さを反省し、今後のためにも自分でケリをつけたい」

という思いが強く、簡易裁判所に特定調停を申し立てました。

申し立て費用も5社なので、全部合わせて4千円もあれば申し立てられることも、
ポイントでした。

裁判所の選んだ調停委員が間に入ってくれるとはいうものの、上手く和解調停
できるか不安でした。

そこで、Yさんは、どういう経緯で借金を膨らませてしまったのか、これからどう
いう気持ち、どういう方向で借金を返済したいのかを文章にまとめ、窓口の人に
渡しました。

その文章が間に入っている調停委員に届き、調停委員を通じてコピーが各債権
者にも渡されました。

その甲斐あってか、思いのほか調停の話し合いはスムーズに進み、利息制限法
に基づいて金利の引き直しが行われ、払い過ぎた利息が元本に充当され、借金
を減らすことができました。

その後の残った債務についても、金利無しで三年分割という案を出してもらい、
Yさんは、これなら返済できると判断し合意しました。

その後、このように支払います、という調停証書を作成し、返済していくことになりました。

【Yさんのケース】

●収入(手取り)          195,000円
●支出                       145,000円
   (内訳) 家賃                58,000円
            食費                50,000円
            水道光熱費       16,000円
            その他生活費    21,000円
●月々返済可能額         50,000円

●債務の状況
   クレジットカードのキャッシング      3社    70万円
   消費者金融                              2社  130万円
-----------------------------------------------------
                                                 合計  200万円

      特定調停の結果】 ↓

●5社    200万円  →  120万円(金利の引き直しによる)

●月々の返済額    11万円  →  3.4万円

□注意点□

@特定調停で解決できない重度の債務は、特定調停が不成立になるか、
無理に成立させても却って苦しくなることがあります。

特定調停によって成立したことは、、裁判の判決と同じ強制力を持っているため、
和解した通りに支払わないと、給料の差し押さえなど強制執行される可能性も
ありますので、しっかり払っていくことだけは肝に銘じて下さい。

A特定調停を甘くみないようにしましょう。

余り知識がないまま、裁判所にいくと思わぬ失敗があるかも知れません。最低限
必要な予備知識は勉強して持っていきましょう。

B借金が必ずしも大きく減るわけではありません。

金利が利息制限法で決められたものより高かったり、利用期間が長いと借金は
減りますが、原則としてはそれ以外だとあまり大きな効果は得られないでしょう。

分割払いになるとか、将来金利が完全にカットになることは、法で決まっている
訳ではなく、必ずそうなるという訳ではありません。

投稿者 rakuraku7788 : 2007年04月05日 17:26

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